倉庫生活 6th day

昨夜、酒を飲みながらKamijoくんと音楽談義をしていたら話が弾んでしまい、寝るのが3時過ぎになってしまった。酔っていたので中途覚醒はしなかったが、眠りはたぶん浅かったと思う。夢の中に「コノグクラ人」という謎の民族が出てきたことを覚えている。

朝、起きると朝ではなく昼だった。Kamijoくんは飲み過ぎて午前の授業をすっぽかしたらしい。僕は昼飯にトマトリゾットを作った。トマト缶がたくさんあったからである。そういえば、前に買ってきた小麦粉も余っていたはず。そして、自室には先日買ってきた徳用サラミがある。であれば、必然的にピザを焼きたくなるのが人情というもの。

スーパーに買い出しに行ったところ、ほやが2個200円で売られていた。いややっすいな。というかそもそもスーパーでほやが売られているのを今まで見たことがない。諸君はほやという奇妙な海産物の名を知っているだろうか。海鞘と書いてほやと読み、おそらくこの世で最も奇妙な形状をした生き物の1つである。

海鞘

こんなナリをしているが、こいつは植物でもなければ貝の仲間でもなく、尾索動物という極めてよく分からない動物の一種である。主に東北地方で夏の珍味として愛好されており、鮮度が落ちやすいため産地以外で生のものを見ることはあまりない。その味はというと、かなり癖が強いものの旨みが強く、酒肴には持ってこいだがかなり好みが分かれるという。そんなもん食ってみるしかないではないか。

このほや、写真だとずいぶん硬い殻に覆われているように見えるだろうが、実際は見た目に反して柔らかく、ぶにぶにしている。身体の内部には海水をたっぷりと溜め込んでおり、この海水はほや水として珍重されるらしいが、さすがに生で飲む気にはなれなかった。不用意に包丁を入れたら、パンパンに膨らんでいたほやが爆発して服がほや水だらけになった。ほや汁ぶっしゃーである。ちなみに、さすが動物だけあって捌いている最中はだいぶグロかった。あの殻の中から出てきたとは思えないほど動物然とした筋肉の塊が、内臓まみれで飛び出してくる。しかも台所は一瞬にして海の匂いに染まる。恐るべし。

というわけで、夕飯はピザとほやという何の統一性もないものになった。ピザのできはなかなかだったが、生地にこだわって再度挑戦してみたい。ほやの味はと言うと、思っていたより美味かった。肉に甘みがあり、海そのものとしか言いようのない香りが強い旨みと共に口に広がる。生臭いからたくさんは食えないが、個人的にはおいしい。

サラミのピザ
えびと蓮根のピザ
ほやのポン酢和え

で、気づくと夜になっていた。やってしまった。料理だけに一日を費やしてしまったのである。料理は楽しいが、金もかかるし時間もかかる。夢中になってしまうと、他のやるべきこともできなくなる。罪悪感があったので、夜はちゃんと作曲と大学の授業をやった。明日以降の反省として生かそう。

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