2021年7月30日日記

東山人間舎で過ごすのも最後の日になりました。8月からは今回僕が宿泊させていただいた部屋に新しい入居者が生活していくそうなので、八雲舎はこれからも楽しみです。

今日は昼頃に目が覚めて、少し溜まっていた作業をやりつつ、昼寝をしつつといった感じで過ごしていました。僕は一日八雲舎にいたのですが、その間に何名かお客さんもきて賑わっていました。袖浦君が音楽を作っていることや漫才をやっていることを立て続けに知る事になるというちょっとしたサプライズもありました。

袖浦君とトイドラさんによるCD「懐古」が発売されたので購入しました。帰宅の車で聴くことにします。

最終日は一度も顔を合わせることがなかった江坂さんですが、これまでの3日間は仕事やオリンピック観戦をしながらリビングで過ごしていました。生活の中で感じたことからお話ししていきます。

八雲舎は共有スペースの中に大きく3つの空間があり、それぞれテーブルが設置された上で孤立しないような設計がされています。ダイニングに近いテーブル、テレビのあるテーブル、ソファがありゲーム(主に大乱闘スマッシュブラザーズ 以下スマブラ)などをするモニターがあるテーブルです。誰がどの場所にいるなど固定された位置がある訳ではないですが、この3泊四日の滞在中に僕が見た江坂さんはダイニングのテーブルやソファでお仕事をしている姿が目立ちました。江坂さんにホームページ制作のお仕事を依頼したことがあるのですが、依頼者が伝えたいメッセージを構造化しデザインに落とし込むことを得意としているそうです。江坂さんのスキルに限らず、属人的な部分も理解している人からの仕事依頼がよくあるそうです。

江坂さんが3日目に持って帰ってきて飾ってくれたひまわりの花

リビングにあるスマブラについての話もしましょう。以前江坂さんとスマブラについての話をしたことがあります。江坂さんはゲームの中では特にスマブラが好きだそうですが、ただゲームプレイが楽しくて好きなだけではなく、スマブラの生みの親である桜井政博さんの価値観に共感できるということも仰っていました。櫻井さんはゲームという手段で自分の価値観を表現していて、それがゲーム内にも落とし込まれることで、櫻井さんの価値観に共感できる人は無意識にスマブラに好感を持てるのかもしれません。

住宅街や個人店舗があり落ち着きのある街並みで、名古屋大学を中心とした学生も多数生活する東山エリア。この東山エリアを盛り上げたいという熱を今一番持っているのはおそらく江坂さんでしょう。江坂さんは刈谷市が地元だそうで、生まれ育った場所ではない土地をレペゼン(代表する、象徴する)しています。

僕の好きな歌でTOKONA-Xさんの「Where’s my hood at?」という曲があります。タイトルを意訳すると「私の地元はどこにありますか」(hoodを地元という意味でも用いることがあるそうです)。歌の内容は、地元がどこかわからなくて彷徨っている訳ではなく、生まれも育ちも横浜だったけど名古屋が自分にとって居心地がいい場所であるといったものです。僕の中ではこのアーティストと江坂さんが多少重なる部分もあるのがあるのではないかと思ったので紹介させていただきました。

自分が生まれた土地を必ずしも魅力的に思えるとは限りませんよね。様々な地域に住む中で住みやすい場所を見つけたり、住む過程で生まれ育った場所以上の思い入れを持ったりもします。

江坂さんは今後も、東山人間舎や東山カルチャープレスをはじめとしたあらゆるクリエイティブな表現を駆使して東山地域を魅力的に映えるように活動すると思います。その表現を通じて価値観を受け取った先駆者がさらに表現を広げ、いつか江坂さんのことを知らない人にまで江坂さんが発した熱を受け取ることになっていくでしょう。そのとき、それまで東山で築かれてきた文脈を楽しむ人もいれば、東山に住むことへの合理性を見出す人も、あるいはそんなこと全く知らないけどただなんとなく魅力的な場所に感じる人も出てくるかもしれません。でも、どんな理由であれ東山をmy hoodと感じ価値観を共有できることを江坂さんは望んでいると思います。僕は30日をもって体験宿泊を終え帰宅しますが、ちょっぴり共感できた気がします。

江坂さんから聞いた話で印象的なものがあります。「1000人が好きなものはなく、一人の好きという体験が1000人に繰り返されて人気になる」といったものです。東山エリアについても同じことが言えると思います。一人一人の熱の積み重ねが数十年後の文化に繋がるのかもしれません。my hoodという感覚を擬似体験したい、あるいはmy hoodを求めているかもしれない人は東山人間舎や江坂さんに連絡してみてはいかがでしょうか。

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